マネーリテラシー

ウォール街のランダム・ウォーカーを読んだ感想

公開日 2018年5月3日 最終更新日 2021年9月25日

シャマブンです。

インデックス投資のバイブルとも言われる「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読みました。

大変勉強になったのでアウトプットも兼ねて感想を書きます。

ランダム・ウォークとは

まずはタイトルにもあるランダム・ウォークという言葉についてです。

ランダム・ウォークというのは、「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向性を予測することは不可能である」ということを意味する言葉である。

つまり、未来のことはわからないので専門家による収益予想やチャート分析に意味はないということです。

サルにダーツを投げさせて決めた銘柄で構成したポートフォリオと、専門家が選んだポートフォリオの運用成果は同程度だとよく例えられています。

まさかと思うような話ですが、実際に高い運用成績を上げ続けることが出来ているプロは中々いません。

いたとしても、この先も同じように高い成績を上げられるかは別の話だというわけです。

特に著者はテクニカル分析を全く信じておらず、ボコボコに叩いています。ちょっと面白いです。

これほど哀れな対象をいじめるのは、多少アンフェアな気もするが、忘れないでいただきたい。私が守ろうとしているのは、ほかならぬあなたがたの財布なのだ。

チャーティストに対するこの仕打ち。

バブルの魅力に抗う

バブルの魅力に抗うのは容易いことではありません。

周りが莫大な額を儲けているのを指を咥えて見ているのは辛いものがあります。

知人がお金持ちになっていくのを見るのは更に辛いですね笑

しかしこの誘惑に抵抗できないタイプの人が市場で常に損をします。

自分より高い値段で買ってくれるバカがいるとは限りません。

自分が最後のカモになるかもしれません。

最近だとやはり仮想通貨がバブルなのでしょうか。

はじけてからあれはバブルだったと言うのは簡単なんですけどね。

私は魅力に抗えずにリップルを高値で買った人間です…。

リスクなしにリターンはない

リスクを取らなければリターンを得ることは出来ません。

そしてリスクが大きくなればリターンも大きくなります。

ここで言うリスクとは平均値からどれだけ乖離するかということで、標準偏差で表すことが出来ます。

大幅にマイナスになることもあればプラスにもなるということですね。

一般的に株は社債や国債に比べてリスクとリターンが高く、大型株に比べて小型株の方が高い傾向にあります。

また、複数の銘柄に分散投資することでリスクが低減できます。

本書では50銘柄に均等投資をすれば総リスクの60%以上は低減出来るが、それ以上に銘柄を増やしても効果はないことが述べられています。

更に国際投資分散によってより大きなリスク低減効果が享受できます。

しかもある程度の国際分散を行えばリスクは下がってリターンが増えることも示されています。

ちょっとこれは信じられませんね。凄いことです。

しかし50銘柄への分散投資は個人だと難しいですね。

リバランスの度にとんでもないコストがかかりそうです。

リスクは投資期間に依存することも書かれています。

長期間のバイ&ホールドを貫けばリスクのかなりの部分を減らすことが出来ます。

なので、早いうちから投資を始めることが重要なんですね。

どれだけの期間持ち続けていられるかが鍵です。

20年以上保有出来ればリターンは平均に向かって収束します。

保有期間

株式が債権を上回った割合

1年

60.2%
2年 64.7%
5年 69.5%
10年 79.7%
20年 91.3%
30年 99.4%

 

上記は本書で出てくる表ですが、こちらからも投資期間が長いほど株式で運用するのが有利だと言えます。

リターンの90%はアセット・ミックスで決まる

株式、債券、不動産などのバランスによってリターンが決まるということです。

銘柄選択や投資信託の選択は10%程度しか影響しないとのことですが、これは幅広く分散する前提においてという話です。

幅広く分散していれば個別のリスクがある程度取り除かれ、市場全体の動きに追従しやすくなります。

そして最適なアセット・ミックスを決定したら定期的にリバランスをしなければなりません。

例えば株式60%:債券40%が最適な配分だとします。

株式の値段が上がって70%:30%となった場合、株を売って債券を買い60%:40%に戻すことをリバランスと言います。

これにより安く買って高く売る自動的に実践することが出来ます。

頻繁にリバランスを行っても売買コストがかさむだけなので、年に1回が良いでしょう。

ライフサイクルに応じたアセット・ミックスを

出典:ウォール街のランダム・ウォーカー

上図は本書で示されている年齢に応じたアセット・ミックスです。

年齢が上がるにつれてリスクの高い株式の配分が減っているのがわかります。

株式のリスクは長期保有によって低減されるので、年齢が上がって保有年数を確保できなくなるとリスクが低減できないことになります。

そのため値動きが緩やかな債券や不動産の割合を増やしています。

私は20代なので左上の図が該当しますね。

債券と不動産は持っていないので一考の余地ありです。

インデックスファンドを買え

いくら分散投資がリスクの低減に役立つからと言って、十分な銘柄数に分散投資することは個人投資家にとって簡単ではありません。

そこでおすすめされているのがインデックスファンドに投資することです。

S&P500指数に連動するインデックスファンドを購入すればそれだけで十分な分散が可能になります。

ポイントはコストが低いものを選ぶことです。コストの低さはリターンに直結します。

リターンはコントロールすることが出来ませんがコストはコントロールすることが出来ます。

おわりに

インデックス投資が最強という本でしたが大変勉強になりました。

過去のバブルの歴史についても学ぶことが出来ました。

まさかファンダメンタルズ分析も無駄だと言われるとは思ってなかったので衝撃でした。

私は個別株に投資していますが、インデックス投資も魅力的だと思えました。

ETFや債券についても考えないといけないですかね…。

ただやはり重要なのは長期投資だということで、そこの方針としては間違ってなかったなと安心しました。

難しい数学や統計的なことはありませんので初心者にもおすすめできる本だと思います。

興味があれば是非読んでみてください。

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